か(気)-かぐ(嗅ぐ)-かがす(嗅がす)-かがせる-かがせらる-かがせられる
-かがふ(香がふ)
-かがる(香がる)-かがれる
-かwu(香wu)-かをる(香をる)
き(気)-きる(霧る)-きらす(霧らす)「あまぎらす天霧、うちきらす打霧、かききらす掻霧」
-きらふ(霧らふ)「あまぎらふ天霧、たなぎらふ棚霧、みなきらふ水霧」
く(気)
け(気)「けはひ気這*気生、ひとけ人気」
こ(気)「こり香」
イ接:いく(生く)-いかす(生かす)-いかせる-いかせらる-いかせられる「いき息、いけす生簀」
-いきむ(息きむ)
-いきる(生きる)〔息をする〕
-いける(生ける)
-いこぬ(憩こぬ)-いこのふ
-いこふ(憩こふ)
--------------------
か( )-かく(駆く)-かけす(駆けす)-かけさす-かけさせる
-かける(駆ける)-かけらふ「(空を)かける翔」
-かつ(徒つ)「かちゆく/かしゆく、かちさむらひ、おかちまち御徒町」
-かる(駆る)〔馬を走らせる〕
き( )-きす(来す)-きさす(来さす)「きさる来去、きしく来及*来頻、きふ来経」
く( )-くゆ(来ゆ)
-くる(来る)
-くwu(蹴wu)-くゑる(蹴ゑる)「くゑはららかす蹴散」
け( )-ける(蹴る)「けちらす蹴散」
こ( )-こす(来す)-こさす(来さす)-こさせる(来す)
-こす(越す)-こさる(越さる)-こされる
-こゆ(越ゆ)-こyeる(越yeる)「ふしこye伏越」(「くゆ」の形も、東国形?)
-こる(来る)-こらる(来らる)-こられる
-こwu(越wu)-こゑる(越ゑる)「あごゑ(踞/足蹴)」
--------------------
か(掛)-かく(掛く)=かかぐ(掲かぐ)-かかげる-かかげらる-かかげられる(舁く)
-かかす(掛かす)
-かかふ(抱かふ)-かかはる
-かかへる-かかへらる-かかへられる
-かかる(掛かる)-かからふ(「罹患する」意も)「かからはし」
-かける(掛ける)-かけらる-かけられる(「賭ける」意も)
-かす(架す)
-かつ(担つ)-かつぐ(担つぐ)-かつがす-かつがせる「かた肩」
-かつがる-かつがれる
-かる(絡る)=かがる(縢がる)
-からぐ(絡らぐ)-からがる「こんがらがる」
-からげる「(着物の裾を)からげる」
-からぶ(絡らぶ)
-からむ(絡らむ)-からます-からませる
-からまる-からまれる
-からめる-からめらる-からめられる
シ接:しがらむ「しがらみ柵」
--------------------
か( )-かく(掻く)-かかす(掻かす)-かかせる〔(背中を)掻く、ひっかく〕「かきとる掻取」
-かかる(掻かる)-かかれる
か( )-かく(櫂く)「かき/かい櫂」
こ( )-こく(扱く)-こきる(扱きる)「yiねこき稲扱、こきばし扱箸」
こ( )-こぐ(漕ぐ)-こがす(漕がす)-こがせる
ア接:あがく(足掻く)
シ接:しごく(扱ごく)-しごかる-しごかれる
ミ接:みがく(磨がく)-みがかす-みがかせる
-みがかる-みがかれる
モ接:もがく(踠がく)
--------------------
か(欠)-かく(欠く)-かかす(欠かす)
-かくす(隠くす)-かくさす-かくさせる
-かくさふ
-かくさる-かくされる
-かくふ(囲くふ)
-かくむ(囲くむ)-かくまふ-かくまはる-かくまはれる
-かくる(隠くる)-かくらふ「かくらひかぬ」
-かくれる
-かくろふ
-かける(欠ける)
-かこふ(囲こふ)-かこはす-かこはせる
-かこはる-かこはれる
-かこむ(囲こむ)-かこます-かこませる
-かこまる-かこまれる
き(消)-きゆ(消ゆ)-きyeる(消yeる)「きyewuす/けwuす(消失)、きyeのこる(消残*削遺)」
-きる(消る)
く(消)-くる(消る)「立山の雪しクらしも」(m4024)
け(消)-けす(消す)-けさす(消さす)-けさせる「けやすし消安、ゆきげ雪消」「けのこる消残、けwuす消失」
-けさる(消さる)-けされる
-けつ(消つ)
-ける(消る)「たまげる魂消」
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か( )-かぐ(輝ぐ)-かがす(輝がす)「かげ輝*影」
-かがゆ(輝がゆ)-かがやく-かがやかす-かがやかせる
-かがよふ
-かがる(輝がる)「かがり火」
-かぎる(輝ぎる)-かぎろふ「たまかぎる、かぎろひ」
-かぐる(輝ぐる)
-かげる(輝げる)-かげらす-かげらせる「ひかげるみや日輝宮」
-かげろふ
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か( )-かさ(かさ)「かさ瘡、かす滓/粕」
-かた(穢陋)「かたなし(汚シ)」
き( )-きた(汚穢)「きたなし(汚シ)」
く( )-くす(腐す)-くさす(臭さす)-くささる-くさされる「くさ瘡、くさし臭、くそ屎*糞」
-くさむ(臭さむ)
-くさる(腐さる)-くさらす-くさらせる(t-s相通形)
-くせ(癖 )-くせむ(臭せむ)「くせもの曲者」
-くつ(朽つ)-くたす(朽たす)「しほくつ塩朽、言い朽す、くたかけ朽鶏、wuのはなくたし卯花腐」
-くたつ(朽たつ)「あかときくたち暁降、ひくたち日降、もちくたち望降、よくたち夜降」
-くたる(朽たる)-くたれる「ねくたる寝腐、みくたる身腐」
-くちる(朽ちる)
-くだす(下だす)-くださる-くだされる(下痢)
-くだる(下だる)
--------------------
かさ(嵩さ)-かさぬ(重さぬ)-かさなる
-かさねる-かさねらる-かさねられる
-かさぶ(嵩さぶ)-かさばる-かさばらす-かさばらせる
-かさむ(嵩さむ)
--------------------
かざ(翳ざ)-かざす(翳ざす)-かざさる-かざされる「かざしあふぎ翳扇」
-かざる(飾ざる)-かざらふ「かざりたち飾太刀」
-かざらる-かざられる
--------------------
かし(呪詛)-かしふ(呪詛ふ)
-かしる(呪詛る)
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かし(傾し)-かしく(畏しく)-かしこむ(畏しこむ)-かしこまる「かしこし畏」
-かしぐ(傾しぐ)-かしげる(傾しげる)
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か( )-かす(貸す)
-かふ(交ふ)=かがふ「かがひ嬥歌」
-かはす(交はす)-かはさす-かはさせる
-かはさる-かはされる
-かはる(代はる)-かはらす-かはらせる
-かへす(返へす)-かへさふ「たかへす/たがやす田返*耕」「くつがへす」
-かへさる-かへされる「ひるかへす翻」
-かへる(返へる)-かへらす-かへらせる(帰る)「ひるかへる翻、くつがへる」
-かへらふ「かへりみる-かへらひみる」
-かゆ(換ゆ)-かyeる(換yeる)
-かる(借る)-かりる(借りる)
く( )-くふ(交ふ)-くはす(交はす)「でくはす(出交す)」
-くはふ(交はふ)「まぐはふ(ま交ふ)」
-くはる(交はる)「まぐはる」
ア接:あかふ/あがふ贖(異形:あがなふ)
タ接:たがふ違(た+かふ交)-たがへる「たがひ(互ひ)」
チ接:ちがふ違(ち+かふ交)-ちがへる「ちがひ(違ひ)」
チ接:ちかふ誓(ち+かふ交)-ちかはす-ちかはせる
マ接:まぐはふ「まぐはひ(交合)」
まぐはる
ア接(交換・交替する意の渡り語「か/き/こ」のア接語):
あか-あかなふ/あがなふ(贖ふ)(物を買う、金品と罪を交換する)
あき-あきさす(贉す)(前金を払って買う)
-あきなふ(商ふ)「あきひと商客/商人、あきじこり」
おき-おきなふ/おぎなふ(補ふ)
-おきのる(賖る)(掛け、後払いで買う)
おこ-おこなふ(行ふ)
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か( )-かす(淅す)-かしく(炊しく)「かしみづ淅水、かしよね淅米」
-かしぐ(炊しぐ)
--------------------
か( )-かす(和す)
-かつ(合つ)〔合わせる〕「"かて"て加へて」
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か( )-かす(憔悴)-かしく(悴しく)-かしかむ「かしけゆく〔痩せこける〕」
-かしける
-かせる(悴せる)「かせくび悴首、かせさむらひ悴侍、かせやまひ悴病」
--------------------
か( )-かす(幽す)-かすむ(霞すむ)-かすめる「かすか幽、かすむ霞~かすみ霞」《かすかす》
-かする(掠する)
-かすwu(掠すwu)-かすゐる(掠ゐる)
-かそぶ(掠そぶ)「かそけし」
く( )-くす(掠す)-くすぬ(掠すぬ)-くすねる《くすくす》
-くすむ(掠すむ)「くすみ」
こ( )- 《こそこそ》
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か(離)-かす(離す)
-かゆ(離ゆ)
-かる(離る)-からす(離らす)
-かれる(離れる)
ア接:あかる
サ接:さかる「とほさかる(遠ざかる)」
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かず(数 )-かずふ(数ずふ)
-かずむ(数ずむ)-かずまふ
-かぞふ(数ぞふ)-かぞへる
きず(傷 )
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か( )-かた(堅た)-かたす(固たす)「かた型/形、かつを鰹〔かた堅+を魚〕、かたし(堅シ)」
-かたぬ(固たぬ)
-かたむ(固たむ)-かたまる-かたまらす-かたまらせる
-かたむる
-かためる-かためらる-かためられる
き( )-きた(鍛た)-きたす(鍛たす)
-きたふ(鍛たふ)-きたへる-きたへらる-きたへられる
-きたむ(鍛たむ)-きたます〔懲らしめる〕「うちきたむ打鍛」
-きつ(緊つ)「きつし(緊シ)」
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か( )-かつ(搗つ)〔臼でつく〕
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か( )-かつ(勝つ)-かたす(勝たす)-かたせる「おもかつ面勝、まかつ目勝」
-かてる(勝てる)
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か( )-かつ(語つ)-かたる(語たる)-かたらす-かたらせる「かむがたり神語、しひがたり強語」
-かたらふ
く( )-くつ(口つ)「くち口」
こ( )-こつ(託つ)=こごつ(小言つ)「こと言、こごと小言」
-こたふ(答たふ)-こたへる
-こたゆ(答たゆ)-こたyeる
-こつる
-ごつ(言つ)「のりごつ(令*宣)」
カ接:かこつ喞*詫
シ接:しこづ譖-しこづる〔讒言(ざんげん)する、そしる〕
日国「かたる」の語源説欄に「カタはコト(言)の転。リは活用語尾〔日本古語大辞典=松岡静雄〕」が見え、これに従う。「かたる」と「こと言」を(kt)縁語と見る。
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か( )-かづ( )-かづす( )(m3432)
き( )-きづ(刻づ)-きだむ(段だむ)(「きざむ刻」は「きだむ」の(d-z)相通語か)「きだ段」
く( )-くつ( )-くたつ(降たつ)
-くづ(砕づ)-くだく(砕だく)-くだかす-くだかせる
-くだかる-くだかれる「くづ屑、おがくづ、のこくづ鋸屑」
-くだける
-くだす(下だす)-くださる-くだされる
-くだつ(降だつ)
-くだる(下だる)
-くづす(崩づす)-くづさる-くづされる
-くづふ(崩づふ)-くづほる-くづほれる
-くづる(崩づる)-くづれる
け(削)-けづ(削づ)-けづる(削づる)-けづらる-けづられる「ゆげ弓削、けづりかけ」
こ( )-こづ(傾頽)-こだる(傾頽る)「ゑみこだる笑興、をれこだる折傾」
-こづむ(偏づむ)
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か( )-かづ(潜づ)-かづく(潜づく)(「(着物を)かぶる」か)
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かど(誘 )-かだふ(奸だふ)-かだはむ
-かだむ(奸だむ)(心がねぢけている、悪事をたくらむ)
-かづす(誘づす)(未詳。誘う、かどわかすの意か)「かづさかづとも、かづさねも」
-かどふ(誘どふ)-かどはく-かどはかす
-かどはす(拘引する)
-かどむ(廉どむ)-かどめく(詮索する)
-かどる(制どる)(統御する、管轄する)
(-こだふ) -こだはる(拘る-拘泥する)
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か(屈)-かぬ(屈ぬ)=かがぬ(屈がぬ)-かがなふ(屈なふ/僂なふ)
-かふ(屈ふ)=かがふ(屈がふ)-かがふる
-かむ(屈む)=かがむ(屈がむ)-かがまふ
-かがまる「ちぢかむ/しじかむ-ちぢかまる/しじかまる」
-かがむる(これが「かうむる(蒙る)」に転じたか)
-かがめる
-かまる(屈まる)「わだかまる;かまりものみ斥候、すてかまり捨屈、ふせかまり臥屈」
-かむる(冠むる)-かむらす-かむらせる
-かぶる(冠ぶる)-かぶらす-かぶらせる
く(屈)-くく(潜く)-くくす(屈くす)
-くす(屈す)=くぐす(屈ぐす)「うちくす打屈」「くぐせ屈背/傴僂」
-くつ(屈つ)=くぐつ(屈ぐつ)「くぐつ傀儡」
-くむ(屈む)=くぐむ(屈ぐむ)-くぐまる「くま隈、くみど、くむしら隩区、せくぐまる背屈」
-くぐめる
-くぐもる
-くまる(屈まる)「wuずくまる/wuづくまる」
-くもる(隠もる)-くもらふ
-くる(屈る)=くぐる(潜ぐる)-くぐらす-くぐらせる
こ(屈)-こぐ(屈ぐ)-こがす(凍がす)-こがせる?
-こぎゆ(凍ぎゆ)-こぎyeる?
-こす(凝す)=こごす(凝ごす)(凍ごす)「こし濃シ、にこす煮凍/煮凝」「岩が根のこごしき山に」
-こぬ(屈ぬ)=こごぬ(屈ごぬ)-こごなる(跼る)「こごなりかがむ跼屈」
-こふ(氷ふ)=こごふ(凍ごふ)-こごへる
-こほる(氷ほる)-こほらす-こほらせる「こほり氷」
-こぶ(凝ぶ)「こぶ瘤」
-こむ(籠む)=こごむ(籠ごむ)-こごまる「こも薦」
-こごめる
-こまる(籠まる)-こまらす-こまらせる(困る-困らす-困らせる)
-こめる(籠める)-こめらる-こめられる
-こもる(籠もる)-こもらす-こもらせる「よごもり夜隠」
-こもらふ「こもりく隠国、こもりづ/こもりど隠処、こもりぬ隠沼」
-こゆ(凍ゆ)=こごゆ(凍ごゆ)-こごyeる
-こやす(凍やす)「にこやし煮凍」
-こやる(凍やる)
-こよす(凍よす)
-こる(凝る)=こごる(凝ごる)-こごらす-こごらせる「こし濃シ、にこごり煮凝」
-こらす(凝らす)-こらせる
-こらふ(凝らふ)-こらへる
-ころす(凝ろす)
-ころふ(凝ろふ)「ひころふ孛/火凝」
-ころる(凝ろる)
-こwu(臥wu)
ア接:あがむ(崇む)-あがまる〔本来「わがむ」か。「をがむ」に同じ。〕
-あがめる-あがめらる-あがめられる
サ接:さがむ(しゃがむ)
シ接:しかむ(顰む)-しかめる
しこる(凝る)「しこり痼」
ス接:すくぶ(竦ぶ)-すくばる
すくむ(竦む)-すくます-すくませる
-すくまる
-すくめる
ハ接:はくくむ(育む)
ヘ接:へこむ(凹む)-へこます-へこませる
ヲ接:をがむ(拝む)-をがまる-をがまれる、〔「をろ+かむ」(拝む)の形も〕
--------------------
か( )-かぬ(叶ぬ)-かなふ(叶なふ)-かなへる-かなへらる-かなへられる
-かなる(叶なる)
-かねる(兼ねる)
--------------------
(かぬ)-かなづ(奏なづ)-かなでる
--------------------
か( )-かふ(支ふ)=かかふ(抱かふ)-かかはる(飼ふ)
-かかへる-かかへらる-かかへられる
シタ接:したかふ(下支ふ)-したかはす-したかはせる-したかはせらる-したかはせられる(従ふ)
-したかへる-したかへらる-したかへられる
--------------------
か( )-かふ(躱ふ)-かはす「(身を)躱はす」「さしかふ」
-かへす「(身を)ひる”かへす”翻」
--------------------
か( )-かふ(肯ふ)-かへす(肯へす)-かへずる(がえんずる)「うけがふ受肯」
--------------------
か( )-かぶ(構ぶ)-かばふ(庇ばふ)(「あばふ」「たばふ」の形もあるが不詳)
-かむ(構む)-かまく(感まく)-かまける
-かます(構ます)-かませる(突如異論を提示するといった「一発”かます”」)
-かまふ(構まふ)-かまはる-かまはれる
-かまへる「みがまへる身構」(虺)
-かむく(感むく)-かむかふ-かむかへる「かむく-かむかふ-かんがへる考」
く( )-くふ(組ふ)「すくふ巣構」
-くぶ(組ぶ)-くばす(配ばす)-くばせる「めくばせ目配」
-くばる(配ばる)-くばらす-くばらせる「みくばり/みくまり水配」
-くばらる-くばられる
-くむ(組む)-くます(組ます)-くませる-くませらる-くませられる「めぐむ目組/恵」
-くまふ(組まふ)
-くまる(組まる)-くまれる「みくまり水配」
-くみす(組みす)
-くる(組る)-くらぶ(比らぶ)-くらべる-くらべらる-くらべられる
-くらむ(比らむ)
ア接:あぐぬ倦-あぐねる
あぐむ倦
タ接:たくらむ企
メ接:めぐむ恵(め+くむ配)-めぐまる-めぐまれる(「目を配る、目配りする」意)
--------------------
かぶ(頭ぶ)-かぶく(傾ぶく)-かぶける
-かぶす(傾ぶす)-かぶさす-かぶさせる「wuなかぶす頸傾」
-かぶさる-かぶされる
-かぶせる-かぶせらる-かぶせられる
--------------------
か( )-かぶ(黴ぶ)-かびる(黴びる)「かび黴」
-かぶる(黴ぶる)-かぶれる「〔漆に〕気触れる」
-かぼす(黴ぼす)
-かむ(噛む)-かます(噛ます)-かませる
-かまる(噛まる)-かまれる
-かもす(醸もす)
-かぶる(噛ぶる)「(劇場の)かぶりつき」
-はむ(歯む)(「かむ」は「はむ」の (k-h)相通形か)
イ接:いがむ啀「いがみあふ啀合」
シ接:しがむ
--------------------
か( )-かむ(擤む)「(鼻/洟を)かむ」
--------------------
か(着)-かる(着る)
き(着)-きす(着す)-きさす(着さす)-きさせる「きほし着欲、きもの着物」
-きせす(着せす)
-きせる(着せる)-きせらる-きせられる
-きそふ(着そふ)
-きる(着る)-きらる(着らる)-きられる
-きれる(着れる)
く(着)-
け(着)-けす(着す)「みけし御着」
-ける(着る)
--------------------
か(刈)-かる(刈る)-からす-からせる(狩る)
-からる-かられる
き(切)-きる(切る)-きらす(切らす)-きらせる
-きらふ(切らふ)-きらはる(嫌らふ)
-きらる(切らる)-きられる
-きれる(切れる)
く(刳)-くる(刳る)-くらる(刳らる)-くられる「くりぬく刳抜」
こ(樵)-こる(樵る)「きこり木樵」
カ接:かぎる(カ切)-かぎらる-かぎられる(限る)
ク接:くぎる(区切)-くぎらる-くぎられる
シ接:しきる(仕切)
チ接:ちぎる(千切)-ちぎれる-ちぎられるト接:とぎる(ト切)-とぎれる
ニ接:にぎる(ニ切)(「に切りとる」意があったか)
ミ接:みきる(見切)
ヨ接:よぎる(横切)
サ接:さくる(サ刳)
ヱ接:ゑぐる(ヱ刳)-ゑぐらる-ゑぐられる〔ゑ彫+くる刳〕--------------------
か( )-かる(枯る)-からす(枯らす)-からせる「かるし/かろし軽シ」《からから》
-からぶ(枯らぶ)-からびる「ひからびる干乾*干涸」
-かるぶ(軽るぶ)
-かれる(枯れる)(涸れる)
-かろぶ(軽ろぶ)
-かろむ(軽ろむ)
-かる(涸る)-かれる(涸れる)
-かる(嗄る)-かれる(嗄れる)「しはがる-しはがれる/しゃがれる」
ス接:すがる末枯
--------------------
か( )-かわ(渇 )-かわく(渇わく)-かわかす〔喉が渇く、「かわ」の声を絞り出す〕
--------------------<ききき>
き( )-きく(聞く)-きかす(聞かす)-きかせる-きかせらる-きかせられる
-きかゆ(聞かゆ)
-きかる(聞かる)-きかれる
-きこす(聞こす)「きこしめす、きこしをす」
-きこゆ(聞こゆ)-きこyeる
--------------------
き( )-きく(利く)-きかす(利かす)-きかせる(効く)
--------------------
きし(軋し)-きしむ(軋しむ)-きします-きしませる《きしきし/ぎしぎし》
-きしめく
-きしる(軋しる)-きしろふ「歯ぎしり」
--------------------
き( )-きす( )-きそふ(競そふ)-きそはす-きそはせる(新撰字鏡、11世紀仏典、太平記)
-きふ( )-きほふ(競ほふ)-きほはす-きほはせる(万葉集、9世紀仏典、源氏物語)
--------------------
きたむ(罰たむ)-きたます
---------------
き(極)-きふ(極ふ)-きはむ(極はむ)-きはまる「きは際、きはみ極、きへ寸戸」
-きはめる
-きはる(極はる)「たまきはる玉、としきはる年」
-きむ(決む)-きまる(決まる)「きめつく」
-きめる(決める)-きめらる-きめられる
-きる(極る)「きり限」
--------------------
きよ(清よ)-きよむ(清よむ)-きよまふ-きよまはる「きよし清シ」
-きよまる
-きよめる
けや(尤や)「けやけし」
こよ(清よ)「こよなし」
--------------------
き( )-きる(鑚る)「(火)きり、ひきりうす火鑚臼、ひきりきね火鑚杵」《きりきり》
-きる(錐る)「きり鑚*錐」
--------------------くくく
く( )-くく(括く)-くくす(括くす)
-くくむ(包くむ)-くくまる
-くくもる「羽ぐくむ-羽ぐくもる」
-くくる(括くる)-くくらる-くくられる
-くける(絎ける)
ふ( )-ふく(括く)-ふくむ(含くむ)-ふくまる-ふくまれる(一度目の(h-k相通形))
-ふくめる
-ふふ(括く)-ふふむ(含ふむ)(二度目の(h-k相通形))
-ほほむ( )-ほほまる〔蕾がふくらむ〕
--------------------
く( )-くく(潜く)-くくる(潜くる)-くくらす-くくらせる「(百舌鳥の)くさくき草潜、とびくく飛漏」
-くくらる-くくられる
コ接:こく(漏く)
モ接:もく(漏く)-もぐる(潜ぐる)-もぐる-もぐらす-もぐらせる
--------------------
く(黒)-くす(黒す)-くすむ(黒すむ)-くすます-くすませる
-くむ(黒む)-くもる(曇もる)-くもらす-くもらせる「くも雲」
-くる(暗る)-くらす(暮らす)-くらさす-くらさせる「くら暗/くり涅/くれ暮/くろ黒」
-くらむ(暗らむ)-くらます
-くれる(暮れる)
-くろむ(黒ろむ)(黒くなる)
--------------------
く(奇)-くす(奇す)-くすす(奇すす)「くすし薬師」「くし/くすし(奇シ)」
-くする(奇する)「くすり薬」
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く( )-くず(挫ず)-くじく(挫じく)-くじかす
-くじける
こ( )-こず(拗ず)-こじる(拗じる)-こじらす-こじらせる
-こじれる(拗れる)
シ接:しくじる
--------------------
く( )-くず(抉ず)-くじる(抉じる)「くじりゑる抉彫」
こ( )-こず(抉ず)-こじる(抉じる)
--------------------
くた-くたばる《くたくた》
-くたびる-くたびれる「草臥れる」
-くたぶる
--------------------
く(口)-くつ(口つ)「く/くち口」
-くふ(食ふ)-くはす(食はす)-くはせる-くはせらる-くはせられる
-くはふ(咥はふ)-くははる-くははらす-くははらせる(加はる)
-くはへる-くはへらる-くはへられる(咥へる・加へる)
-くはる(食はる)-くはれる
-くる(食る)-くらふ(喰らふ)-くらはす-くらはせる「くらひもの食物、よきくらひもの」
タ接:たくはふ(蓄ふ)-たくはへる
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くび(首 )-くびる(縊びる)-くびらる
-くびれる
くぼ(窪 )-くぼむ(窪ぼむ)-くぼます-くぼませる
-くぼまる
-くぼめる
--------------------
く( )-くむ(汲む)-くます(汲ます)-くませる
--------------------
く( )-くむ(銜む)-くくむ(銜くむ)-くくもる〔口に含む〕
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く( )-くゆ(崩ゆ)-くやす(崩やす)
-くyeる(崩yeる)「くye崩、いはくye岩崩」
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く( )-くゆ(悔ゆ)-くやす(悔やす)-くやしぶ「くyi悔、くやし(悔シ)」《くよくよ》
-くやむ(悔やむ)-くやまる-くやまれる
-くyiる(悔yiる)
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く( )-くる(繰る)「くりあぐ繰上、くりさぐ繰下;つまぐる爪繰」
タ接:たぐる手繰
マ接:まくる捲
メ接:めくる捲
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く(転)-くる(転る)-くらむ(眩らむ)-くらます-くらませる(目が回る)
-くるふ(狂るふ)-くるはす-くるはせる-くるはせらる-くるはせられる《くるくる》
-くるほす
-くるぶ(転るぶ)-くるべく-くるべかす
-くるむ(包るむ)-くるまる
-くるめく-くるめかす
-くるめる
-くるる(転るる)「くるる枢」
-くろむ(転ろむ)
こ(転)-こく(転く)-こかす(転かす)-こかさる-こかされる
-こける(転ける)「ずっこける」
-ころ(転ろ)-ころぐ(転ろぐ)-ころがす-ころがさる-ころがされる《ころころ》
-ころがる
-ころげる
-ころぶ(転ろぶ)-ころばす-ころばせる
-ころる(転ろる)
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く( )-くる(呉る)-くれる(呉れる)「くれてやる」
--------------------<けけけ>
けが(穢 )-けがす(穢がす)-けがさる-けがされる「にごす、よごす」
-けがる(穢がる)-けがれる
こが(焦 )-こがす(焦がす)-こがさる-こがされる
-こがる(焦がる)-こがれる
-こげる(焦げる)
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け( )-けす(化す)-けさふ(化さふ)「けしょう化粧」
-けする(化する)-けすらふ(つくろう/装う、めかす)
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けし( )-けしかく-けしかける「けし、けしけし」
--------------------<こここ>
こ( )-こく(扱く)「稲扱き」
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こ( )-こく(放く)「へこき屁放」
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こ( )-こく(痩く)-こける(痩ける)「やせこける痩、頬がこける」
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こ( )-こく(耽く)-こくる(耽くる)「だまりこくる、ぬりこくる、はりこくる」
-こける(耽ける)「ねむりこける、わらひこける」
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こ( )-こぬ( )-こなす(熟なす)-こなさる
-こなる(熟なる)-こなれる
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-こは(壊は)-こはす(壊はす)-こはさる -こはされる(中世末以降の語)
-こはる(壊はる)-こはれる
-こほ(壊ほ)-こほす(壊ほす)
-こほつ(壊ほつ)(万1556、名義抄他)
-こほる(壊ほる)(万2644、仁徳紀4年、名義抄他)
-こば
-こぼ(毀ぼ)-こぼす(毀ぼす)(竹取物語他)
-こぼつ(毀ぼつ)-こぼたる(舒明紀10年、枕草子他)
-こぼる(毀ぼる)-こぼれる(毀る)
(コ接語)
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こ(乞)-こふ(乞ふ)-こはす(乞はす)「こじき乞食」
-こはる(乞はる)-こはれる
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こ( )-こむ(浸む)(田が水浸しになる)
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こ( )-こゆ(肥ゆ)-こやす(肥やす)「こやし/こye肥」
-こyeる(肥やす)
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こ( )-こゆ(臥ゆ)-こやす(臥やす)「こyiふす臥伏、こyiまろぶ臥転」
-こやる(臥やる)
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こ( )-こる(懲る)-こらす(懲らす)-こらさる-こらされる
-こらしむ-こらしめる
-こらる(嘖らる)
-こりる(懲りる)
-ころす(殺ろす)-ころさる-ころされる
-ころふ(嘖ろふ)-ころほふ〔叱嘖する〕
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こ( )-こる(梱る)「こり梱」
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